…ハ!と気付いたらもう4月!ヒャッ!
猫の日にすみちゃんの記事を書いたあと
他のことに気を取られてブログのことを
ちゃっかりすっかり放置しておりました

猫記事で終わったので猫記事で始めようかな
と思い立ち久しぶりにPC画面を見ています

今回紹介する本はこちら

Paul Gallico著/灰島かり訳
原題は"The Silent Miaow"です

友人の家にお邪魔したとき、本棚の中で
「さあお読みなさい」と言わんばかりに
題名が胸を張ってアピールしていたので
すぐさま貸していただきました

猫の鳴き声の種類や内容を分析した科学的な
話かと思いきや、とある雌猫がこれから家猫
として生きていく猫に向けて書いた、人間を
上手に転がして暮らす方法について指南する
という、半事実・半ファンタジーな話でした

猫自身がタイプライターを使い肉球でタイプ
したという誤字脱字だらけの原稿を、とある
編集者が解読していくというところからお話
は始まるのですが、ハイ可愛い。もう可愛い。
想像しただけで目尻が垂れてホコッとする

今朝読み始め、面白くてサクサク読み進み
「あるあるあるある!そう!本当にそう!」
と頷きながら頁を捲って捲って夕方に読了

猫を飼っている方ならきっと誰しもが著者…
いや著猫のこの考えつくされたノウハウに
「ぐぬ…まんまとしてやられた…でも幸せ」
となっているに違いありません

猫が猫に向けて書いているので、こと人間に
ついては散々な言われようで、いかに我々が
愚鈍な動物であるかをまざまざと見せつけて
くる辺りちょっと頭に来ますが、でもぜんぶ
当たってる。本に出てくる人間とおんなじ事
を自分も言ったりやったりしていて、もはや
笑い通り越してこわい。乗っ取るとか言うし

「人間より遥か前に誕生し、おそらく人間
よりもさらに永く生きるであろう猫たち」
という一説は私に鋭く爽やかな衝撃を与え、
普段のすみちゃんに対する生活態度を猛省
しつつ、もういっそすみちゃんの言うこと
だけ聞いていれば万事快調なのではと思う
までになりました。…いけない!もう完全
に猫に思考を乗っ取られている!危ない!

内容もさることながら読んでいて心地の良い
灰島かりさんの翻訳妙技にも、大きな拍手。
著猫のキャラクターが一層際立つ言葉選びと
言葉使いがお見事でした。何をどうしたら
こんな風に素敵に訳せるのかしらと、原文の
方や当時の話し方にまで興味が湧きました

私があまりにニマニマしながら楽しそうに
読むもんだから、横で見ていたルカにも
「何それ。僕も読みたい」と言わしめ
早速原版を注文する始末

猫好きさんには是非読んでもらいたい、
かわいくてこわい一冊でした!
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すみちゃんも指南書の技を使いこなしている
いつの間に読んだの!?ねえ!
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そして他の猫飼いの皆さんと同じように
私とルカはすみちゃんが世界で一番特別
な猫だと思い込んでやまないのです